バイオシミラーのRMP実施結果概要について

医薬品リスク管理計画(RMP)は、医薬品の安全性の確保を図るために、医薬品の開発から市販後までの一貫したリスク管理をひとつの文書にまとめたものです。
新医薬品及びバイオシミラーについては平成25年4月1日以降に製造販売承認申請を行う品目から適用されており1)、承認条件として「医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること」がバイオシミラーの承認時に付与されています。
バイオシミラーのRMPの承認条件を解除するための手続きは、まず、バイオシミラーの製造販売業者が、RMPを実施した結果をとりまとめて独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に相談します。PMDAの確認を経て、厚生労働省医薬品審査管理課において承認条件の解除が可能と判断されると製造販売業者宛に承認条件解除に係る事務連絡が発出されます2)。しかし、バイオシミラーについては、承認条件として「医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること」が解除された場合に、新医薬品のように再審査報告書や再審査申請概要などで公表される機会がありません。
そこで、RMPの策定・実施が解除された品目の「RMP実施結果概要」を当協議会のホームページに掲載し、バイオシミラーのRMP実施結果に関して情報発信を行うこととしました。

RMP実施結果概要format

「RMP実施結果概要」のformat作成においては、RMPの通常の活動は先行バイオ医薬品とバイオシミラーは同じであるため、RMPの追加の活動をメインに情報提供することとしました。なお、format作成には、日本製薬工業協会 医薬品評価委員会PV部会にもご協力をいただきました。


RMPの策定・実施が解除された品目のあるバイオシミラーの製造販売会社の方へ

掲載をご希望される際は、当協議会の定めたformatで「RMP実施結果概要」を作成し、JBSA事務局(info@biosimilar.jp)に電子メールで送ってください。電子メールのタイトルは【RMP実施結果概要掲載依頼】としてください。

バイオ後続品の医薬品リスク管理計画実施結果の概要

販売名 企業名
(製造販売業者)
承認年月日 評価期間 概要
インスリン グラルギンBS 注
キット「FFP」
富士フイルム富山化学株式会社 2016年3月28日 2016年3月28日~
2023年3月27日
インフリキシマブBS
点滴静注用100mg「CTH」
セルトリオン・ヘルスケア・
ジャパン株式会社
2014年7月4日 2017年12月13日~
2023年7月19日
インフリキシマブBS
点滴静注用100mg「NK」
日本化薬株式会社 2014年7月4日 2014年7月4日~
2022年7月19日
エタネルセプトBS皮下注用
10mg「MA」他
持田製薬株式会社 2018年1月19日
2019年8月6日
2018年1月19日~
2023年5月31日
ダルベポエチン アルファBS注
5μgシリンジ「JCR」他
JCRファーマ株式会社 2019年9月20日 2019年9月20日~
2024年1月19日
テリパラチドBS皮下注キット
600μg「モチダ」
持田製薬株式会社 2019年9月20日 2019年9月13日~
2022年9月12日
トラスツズマブBS点滴静注用
60mg・150mg「CTH」
セルトリオン・ヘルスケア・
ジャパン株式会社
2018年3月23日 2018年3月23日~
2024年4月12日
トラスツズマブBS点滴静注用
60mg・150mg「NK」
日本化薬株式会社 2018年3月23日 2018年3月23日~
2024年1月14日
リツキシマブBS点滴静注
100mg・500mg「KHK」
サンド株式会社 2017年9月27日 2017年6月15日~
2024年3月31日
  • 1)平成24年4月11日付 薬食安発0411第1号・薬食審査発0411第2号「医薬品リスク管理計画指針について」
  • 2)令和6年6月20日付 事務連絡「医薬品リスク管理計画に関する質疑応答集(Q&A)の一部改訂について」QA51

バイオシミラーに関する通知等は「独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)の承認審査関連業務-バイオ後続品」のページをご覧ください。