行動憲章
日本バイオシミラー協議会は、「バイオシミラーの諸問題についての調査・研究に務め、製薬企業、行政機関、医療機関、大学の研究機関など産官学の関係者による情報交換及び討論の場を設け必要な提言を行い、バイオシミラーの振興と発展に寄与する事で医療の発展に貢献する」ことを理念として、2016年4月1日に設立された。
この設立理念の達成のためには、会員企業・組織・個人が常に高い倫理観を持って、公正・誠実に行動することが何よりも重要であると考える。また、法令遵守にとどまらず、自らの社会的責任を認識しさまざまな課題の解決に積極的に取り組んでいくことも社会へのメッセージとなる。
そこで今般、社会的責任を取り巻く最近の状況変化も踏まえ、本協議会の会員企業・組織・個人の自主的取り組みをさらに推進するため、行動憲章を定めた。会員企業・個人は、次に定める「行動憲章」の精神を尊重し、自主的に実践していくことを申し合わせる。
日本バイオシミラー協議会 行動憲章
日本バイオシミラー協議会(以下、本協議会)の使命は、品質の優れたバイオシミラーを開発・安定供給するに際して生ずる諸問題の解決を促し、バイオ医薬品の成果を速やかにかつ遍く普及することにより、健康で豊かな社会の実現に貢献することである。
そのため、会員企業・組織・個人は、生命科学(産業)に関わるものとしての社会的責任を十分理解し、国の内外を問わず、人権を尊重するとともに、次の行動原則に基づき、関連法令、社会通念を遵守し、高い倫理観をもって誠実に行動する。
- 1. 医療ニーズに対応したバイオシミラーの開発・安定供給の推進に努め、国民経済の成長と持続可能な医療保険制度の発展に貢献する。
- 2. バイオシミラーの研究開発においては品質、有効性及び安全性に対する科学的かつ厳正な評価を実施し、「患者中心の医療」の実現に貢献する。
- 3. バイオシミラーの臨床試験及び製造販売後調査については、医療機関の協力を得て、被験者の人権を尊重するとともに、安全に配慮し、かつ科学的に遂行することに努める。また、非臨床試験として必要な動物実験は動物福祉に十分配慮して行うことを推進する。
- 4. バイオシミラーの適正使用を確保するため、品質、有効性及び安全性に関する情報を迅速かつ的確に提供する。
- 5. バイオシミラー市場における公正かつ自由な競争を通じ、バイオ医薬品として適正な流通基盤の確立と健全な市場形成を目指す。そのために、医療関係者を始め、政治、行政との正常かつ健全な関係を保つ。
- 6. 本協議会を取り巻くステークホルダーはもとより、広く社会とのコミュニケーションを図り、本協議会ならびにバイオシミラーに関する情報を積極的に公正かつ迅速に開示する。
- 7. 本協議会が取り扱う個人情報・関係先情報をはじめとする各種機密情報の保護・管理に十分配慮し、適正な対策を行う。
- 8. 環境問題への取り組みは、本協議会の活動と存続に必須の要件であることを認識して、取り組むことに努める。
- 9. 会員企業・組織・個人の多様性・人格・個性を尊重すると共に、倫理観の高揚と資質の向上を図る。
- 10. 良き市民としての自覚を持ち、広く社会貢献に努める。
- 11. 市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力及び団体に対しては毅然たる態度で接し、関係の遮断を徹底する。
- 12. 本協議会活動のグローバル化に際しては、当該国・地域の法律や制度を遵守し、人権を含む各種の国際規範を尊重することはもとより、文化や慣習にも配慮した活動を行い、当該国・地域社会の発展に貢献する。
- 13. 本協議会役員は、本憲章の精神の実現が自らの役割であることを認識し、率先垂範の上、各委員会及び会員企業・組織・個人に徹底するとともに、関係先への周知をはかる。また、内外の声を積極的に把握し、実効ある協議会運営体制の整備を行うとともに、倫理の徹底を図る。
- 14. 本憲章に反するような事態が発生したときには、本協議会役員ならびに各委員会自らが問題解決にあたり、原因究明、再発防止に努める。また、社会への迅速かつ的確な情報の公開と説明責任を遂行し、権限と責任を明確にした上、自らを含めて厳正な処分を行う。
2017年3月1日
日本バイオシミラー協議会